ロシアの庶民生活

10年くらい前にＮＨＫでロシアの日常生活の報告番組を思い出しました。
まだ、エリツィン大統領の晩年の頃だと思います。

冬の大都市の情景で、道路に雪が積もっている時期でした。
近郊の年配の主婦が道端に何十人とたっていました。
主婦の手にスカーフや写真立て、テーブルクロスなどを差し出して、道を通る人々に売ってました。

アナウンサーの説明によると年金が減らされたり、月によっては支給されなかったりで
食費もままならないので家にあるモノを通行人に売って食費にあてているとの事でした。

その中の一人を取材してました。家庭へ上がると御主人は職がなく、家庭菜園で
食べ物を作っていました。
なんとか一日を食べ繋いでいるといった苦しい様子がうかがえました。

ところが昨年のロシアの状況報告では、大きなスーパーマーケットの様子が映されていました。
レジがなんと100台くらいあり、レジ待ちの人達の長蛇の列がずらりとできていました。

広い売り場では老若男女問わずたくさんの人々がキャリーに日用品を山ほど積んで
買い物をしていました。皆、ゆったりとした表情で買い物を楽しんでいます。
まだブランド品までは目につきませんが。

ロシア経済の一大成長が庶民生活を潤している様子が一目でわかりました。
10年間ほどで庶民は地獄のような生活から天国のように変わったのが不思議です。

昨年は柔道好きのプーチン大統領で、8年前に就任していました。
経済面では大減税をしたと聞いています。

一方日本では、最近後期高齢者医療の問題で、年配者に不安が広がっています。
ふと、モスクワ郊外の雪の道端を思い出してしまいました。


ｂｙ店長